「カリオストロの城」はドイツにあった!念願のリヒテンシュタイン城へ
小説に触発されて建てられたお城!?ヴィルヘルム・ハウフの『リヒテンシュタイン』
1826年のこと。ロマン主義の小説家ヴィルヘルム・ハウフが自身初の中世騎士ロマンを題材に小説を執筆し、大ヒット。ドイツにおける歴史ロマンの先駆けとなった。この小説『リヒテンシュタイン』の中に描写されたリヒテンシュタイン城のイメージを元に、元々この場所にあった狩の館を城壁以外は取り壊し、夢のお城を建築したのがヴュルテンベルク侯爵のヴィルヘルム。
圧巻の眺め!
ここが、あの有名なリヒテンシュタイン城かぁ〜!
今回は三度目の正直。前回は到着したのが閉館時間、前々回は、冬休みで閉館中だった(涙)
念願が叶って、今回は城内へ!ガイドツアーにもしっかり参加(撮影厳禁)
城内に限らず、この景観も入場料を支払わないと見られない。渓谷の高台にあるので、どこかビューポイントがあるのでは、と思い周辺を歩き回ったがここに勝る場所は見つけられていない・・・。
まさにファンタジーの世界!「カリオストロの城」はドイツにあった!
『ルパン三世 カリオストロの城』はモンキー・パンチさん原作、宮崎駿さんの劇場映画での初監督作品のアニメ映画。ということはご存知の方も多いのではないだろうか。
この作品に登場するお城のモデルが、ここ、リヒテンシュタイン城だと言われている!行ってみて納得。標高820メートル、そして250メートル下の渓谷を見渡す素晴らしいロケーションも相まって、まさにファンタジーの世界。
怪盗紳士アルセーヌ・ルパン
ルパン三世とカリオストロの城に触れるからには、やはりアルセーヌ・ルパンの存在にも触れておきたい。
アニメでは、ルパン三世はアルセーヌ・ルパンの孫という設定。
私は「ふ〜じこちゃ〜ん」のルパン三世も好きだが、元々はフランスの小説家、モーリス・ルブランのアルセーヌ・ルパンシリーズがとても好き。子どもの頃に何度も繰り返して読んだのが忘れられない。怪盗紳士、というからには弱者の味方というのはルパン三世にも共通しているのが嬉しいところ。
そして、カリオストロ、という名前自体、実はルブランの作品から来ていて、更に、アニメ映画のヒロイン、クラリスの名前はアルセーヌ・ルパンの最初の奥さんの名前から取った、ということはあまり知られていないのでは!
こんな橋を渡って城門を潜るなんて、それだけでワクワク!元々は跳ね橋なのかな?
ひかりの石!?ドラクエ!?リヒテンシュタインの名前の由来
そもそも、「リヒテンシュタイン」というのは、以前ここにあった要塞の建材のことだそう。
ジュラ期の岩で、直訳すると「明るい色の石 (Heller Stein)」が訛って「ひかりの石 (Lichter Stein)となり、最終的に「リヒテンシュタイン Lichtenstein」となった。
今でもその名残が、城内の「武器の間」で見られる。
それよりも(?)、「ひかりの石」ってどこかで聞いたことがある!そう、ドラクエに登場する「ひかりの石」ってこのあたりの岩のカケラなんじゃ!?
そんなわけで、『カリオストロの城』ももちろん萌えるけど、ドラクエの方により反応してしまった私・・・。
参考:Schloss Lichtenstein Romantik zu Hauff
アクセス
公共交通機関も不可能ではないが・・・車で行くことをお勧めしたい。
ただし現在主要道路は工事中につき、畦道を運転する必要ありだそう。(2023年11月15日現在)
バスの場合は、日曜日に特別運行するSonnenalb Expressがお勧め。
エンクスティンゲン(Engstingen)よりNebelhöheまで行き、あとは徒歩で登る。
行きづらいのも、このお城の魅力の一つか!?
リヒテンシュタイン公国とは別ものなので注意!
リヒテンシュタイン城(Lichtenstein)はドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州にある名城。誤ってリヒテンシュタイン公国(Liechtenstein)に到着してしまった!というお話は珍しくない。気をつけて!
恐らく、事態をややこしくしてしまったのは他でもない、『カリオストロの城』なのではないかと考察する。なぜなら、あの作品に「カリオストロ公国」が登場してしまうから・・・。それで現実世界でのお城と、国とがごっちゃになってしまった気がする!
もちろん、リヒテンシュタイン公国も素敵な場所でした。今回リヒテンシュタイン城に行ったのは2023年9月1日なのですが、興味深いことに、2022年9月1日はリヒテンシュタイン公国に行ってました・・・(笑)それに今更ながら気づいてびっくり!
リヒテンシュタイン公国については次回の記事をお楽しみに〜!
2024年の9月1日はどこにいるだろう?